「最強のふたり」観てきました。
車いすで生活している大富豪と介護者として雇われた黒人青年が垣根を越えて友情を結ぶ、実話を基にしたヒューマン・コメディー。年齢や環境、好みも異なる二人がお互いを認め合い、変化していくプロセスを描いていく。
(シネマトゥデイ)
原題:INTOUCHABLES (UNTOUCHABLE)
製作年度:2011年 フランス
監督:エリック・トレダノ、オリヴィエ・ナカシュ
出演:フランソワ・クリュゼ、オマール・シー、他
久しぶりに聴いたよ。アース・ウインド&ファイヤーのSeptember。
今も頭の中でぐるぐる回ってる。
原題は「Intouchables」で、英題は「Untouchable」。
アンチャッチャブルを辞書で見てみると、「手を触れてはいけない」「手の届かない」「触るのもいやな」「汚らわしい」「無敵の」・・・等の意味を持っているようだ。この作品では、本来なら触れ合うことがない、というような意味で使われているのかな、と思うのですが、無敵の、っていう意味も絡んでるのかしら。
パリの大富豪フィリップは、パラグライダーの事故によって、首から下が麻痺してしまい介助なしでは生活ができない。その介助者はみな1週間ともたず辞めていくほどの気難しいフィリップ。新しい介護者の面接をしているところへ、生活保護を受給するための不採用証明を申請にきたドリスが現れる。
ドリスは前科のある無職の黒人青年。自分を繕いありきたりな返答をしている面接者の面々の中に突如まったく物おじすることなく、あまりに堂々とドリスが入ってきたものだから、フィリップはドリスに興味を抱く。まぁ、ドリスは面接に来たわけでもなんでもないのでありのままなのは当たり前なんだが。
試用期間を経て、ドリスは本採用となるのですが、決め手はたぶん、はっきりものを言う物おじしない性格や、障害者を差別しない、というところなんですが、(実際、彼は私に同情していない。彼の素生や過去などどうでもいい、とフィリップが言う場面があります)破天荒に見えるドリスの仕事ぶりがとてもきめ細やかで、丁寧だったということが大きかったようでした。
とても豪快で見ていてハラハラするところもあったけど、ドリスはフィリップときちんと向き合い、彼の求めていることを心全部で感じ取り、やがて二人には深い友情が生まれていきます。見ていると友情というより、恋、に近いものがあるように感じました。へんな意味じゃなくてね。
移動用の車にフィリップを乗せようとしたドリスが放った言葉が実に素敵だった。フィリップもたぶん、きゅんときてました。笑。そして ”実用的ではない” スポーツカー(マセラッティ?)を使うことになるくだりも素敵でした。そして、ドリスは車いすをスピードが出るように改造するのですが、それに乗るフィリップの幸せそうな笑顔はまるで子供のようにかわいかった!
大富豪と貧困極める移民の子、白人と黒人、ビバルディとアース・ウインド&ファイヤー、お互い ”触れ合うことのなかった” 二人は、急速に影響しあい、されあい、かけがえのない友人になっていく。。
ドリスの家庭の事情により、介護の仕事を離れてしまったあとのフィリップの憔悴ぶりったら見ていて辛くなるほどでした。その分、ドリスが戻ってきたときの嬉しさはもうハンパなかった。笑った笑った。映画館が笑い声で溢れてた。
ドリスの口から「ヴィクトル・ユゴー」が出てきたときは、びっくりびっくり。思わずユウゴくん!!と叫びそうになりました。笑
私はフランス映画はほとんど観たことがなく、主演のふたりも初めて観たのですが、ふたりの演技はもちろん、フィリップの付き添い人のイヴォンヌや、医師役の女性(名前忘れた)の演技も最高でした。
最後、観ていて、え、もう終わり?って思ってしまったのですが、物足りない、というより、もっと二人を見ていたい!って心底思ったのでした。スクリーン全体を覆う色遣いや、ピアノ演奏がとても素敵で、もしハリウッド映画なら、セプテンバーで明るく締めるのかな、なんてちょっと思ったけど、(リメイクが決まったらしい)こういうふうに静かにラストに向かっていく演出が私はすごく好きでした。実在する二人の写真が流れるエンディングも素敵でした。
もう一度観たい。DVDが出たら絶対買おうと思います。
大好きな映画がまたひとつ加わりました。
先週少しもやもや感が残ってしまったので
すっっきりさせたくて
海猿、観てきました。
製作年度:2012年
監督:羽住英一郎
脚本:福田靖
出演:伊藤英明、加藤あい、佐藤隆太、時任三郎、仲里依紗、伊原剛志 他
海難事故の救助に奮闘する‘海猿’こと海上保安官たちの姿を描いた人気シリーズの劇場版第4弾。なんと今回はジャンボジェット機が海上着水するというスケールの大きなストーリーです。
私は海猿ドラマシリーズの頃からのファンなので、だいたいの展開はわかっていても見ずにはいられないのです。仙崎(伊藤英明)と、カンナ(加藤あい)の出会いから、二人が結婚し、赤ちゃんが生まれて、、の流れをずっと見てきているので、キャストが家族のような、友達のような妙な感覚です。
今回はジャンボジェット機が突然操縦不能になって、海上に着水させ、乗員乗客を救助するというお話でしたが、、飛行機のエンジンから火を噴いて操縦不能になってもなお飛び続け機内は上下にバウンドしたりして、あんなに長いことコントロールできるもんなのか、、っていう疑問はさておいて。
水深60mの海底に酸素ボンベもなく沈んでいって生きていられるわけないじゃん、とかね、沈没した瞬間にすぐ助けに行ってよ、なんなの、遺体とか言っちゃって、、、とか、佐藤隆太の手を握って、感動してる間に、早く酸素酸素!酸素をあげて!!って思ったり、、そういうちょっとじらすような演出も嫌いではありません。
最後は仙崎の先輩役、伊原剛志もいい人になるんだろうなあ、って想像はできてても、頑なな言動にいらいらしたり、最後のセリフに泣かされたり。
映像の迫力もあって終始手に汗握る、いい意味での緊張感を持ちながら楽しめました。なにがあっても、誰もが絶望しても、仙崎大輔だけは絶対にあきらめない、その強さにぐいぐい引き込まれていきます。今までの海上保安官の精鋭チームである特殊救難隊に志願した仙崎が、命を懸けて人々を必死で救おうとする姿が見物です。
仙崎大輔はあたしの憧れ、理想の人・・ドラゴンボールの孫悟空とちょっとかぶるのです。まっすぐで、優しくて、とことん強い。それでいて子供みたいに純粋で能天気なところがあって。無条件で勇気をもらえるそんな映画です。
産業経済新聞社
産経新聞出版 ¥ 1,280 (2012-07-11) |
佐藤秀峰,福田靖
ポニーキャニオン ¥ 17,493 (2006-01-18) |
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ポニーキャニオン ¥ 18,453 (2012-07-04) |
こんな落ちてるときに、こんな映画を観たら
余計に落ちるんだろうなあ、と思いながら観に行ってきました。
「ヘルタースケルター」
製作年度:2012年
監督:蜷川実花
原作:岡崎京子
脚本:金子ありさ
出演:沢尻エリカ、寺島しのぶ、桃井かおり、大森南朋、水原希子、原田美枝子、新井浩文、綾野剛、他
トップモデルとして芸能界の頂点に君臨し、人々の羨望と嫉妬を一身に集めるりりこ。だが、その人並み外れた美貌とスタイルは全身整形によってもたらされたものだった。。(シネマトゥデイ)
* * * * *
冒頭の、全身包帯で巻かれた沢尻エリカ。包帯の中から全裸のエリカ様が少しずつ現れる。激しく切り替わる色鮮やかなグラビア撮影シーン。窪塚洋介との激しいラブシーン。。想像の範囲内ではあったけれど、スクリーンに思いっきり釘づけになってしまった。
おお、窪塚くん久しぶりじゃあ。。昔から結構好きだったからラブシーンでどきどき。。笑 しゃべり方は池袋ウエストゲートパークのキング、思い出すなあ、としみじみ。
沢尻エリカは確かに体を張った演技ではあったと思う。恋人の前で見せる幼い表情はかわいかったし、スターりりこでいるときはきれいだったし、セクシーだった。傲慢さも、焦燥感も、寂しさも十分に伝わってきた。
だけど、想像できてしまうから逆につまんない、というか、この子がこんな演技するんだ?!っていうようなちょっと清純派っぽい女優さんがやったらおもしろいんじゃないかなあ、って思ったり。だって、ハマり役すぎるでしょ。実際にもこんな感じなんじゃないの?ってつい思ってしまうもん。それって演技力があるのかないのかわからないけど。もし自分が女優だったらこういう役は絶対にやってみたいと思うだろうなあ。
監督の蜷川実花さんは写真家だけあって映像は華やかで鮮やかで美しかったとは思う。。思うんだが、構成なのか脚本なのか、詳しいことはわからないけれど、ひとつのシーンに固執してしまって妙に長かったり、ここで終わりでいいんじゃない?って思っても同じようなシーンが繰り返されたり、映像が中心に置かれていたせいもあるのか、観ていて少し飽きてしまうところがありました。
あと、検事役の大森南朋さんと鈴木杏さんの良さがまったく活かされていない気がしました。。大森さんはとてもいい言葉をつぶやくのですが(それが監督の言いたいことなのかな、とも思った)、台詞をひとり言のようにボソボソしゃべり、妙な間があって、セリフがコメディにしか見えなかったのがとても残念でした。
渋谷のスクランブル交差点での二人の会話のあとの、あのラストシーンはちょっとがっかりでした。あれはない方がいいと思いました。
でもでも、俳優さんたちの演技はもう最高でしたね。桃井かおりさんの最低な社長っぷりは見事で、清水ミチコさんとかがモノマネしちゃうようなTHE桃井かおり、でした。
寺島しのぶさん演じる羽田さんはもうほんとにイライラするくらいおどおどしてて、こういう役もこなせる寺島さんはすごいと思った。どーしてあんなにかっこいい彼氏(ヒモ?)がいるのかいろいろナゾですが。地味で、目の前でりりこに彼氏を寝取られてしまうという情けない女なんですが、ところどころやっぱり色気が見え隠れしてしまうあたりさすがです。
っていうか、あれはないよなあ。。せめてやめて!とか言おうよ。彼氏。。綾野剛くんはかっこよくて大好きなんだけど、そこは拒否しようよ(笑)
諸悪の根源でもある整形外科医役の原田美枝子さんもよかったです。何年か前に「あいくるしい」っていうドラマで確か、原田さんとエリカ様は共演してるんですよね。原田さんの息子が市原隼人くんで、その彼女役でしたね。あの頃のエリカ様、ものすごくかわいかったんだよなあ。。
そうそう。それから、ノルウェイの森でブレイクした水原季子ちゃんはものすごーくかわいかったです。すごく魅力のある子だなあと思いました。
劇中何度も、物語を象徴するように今時の(っていうか一昔前風な)女子高生がたくさん出てくるんだけど、それがどうしても軽い印象に映ってしまい残念でした。もう少し心の闇に焦点をあてて静かに進んでいくような、淡々さがあったらいいなあ、なんて思いました。蜷川さんは映像参加という形で、深層心理をうまく引き出せるような監督とタッグを組んだらもっと素敵な作品になったような気がします。
でもターゲットが10代20代の女の子だとしたらこれでよかったのかな。。公開されてから少し時間が経っていましたが映画館は若い女の子の姿が目立ちました。男子同士も何組か見かけました。(レディースデーだったんだけどね)
写真集が出ているようですが、そちらも見てみたいです。
きっととても美しいのでしょうね。
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パルコ ¥ 2,625 (2012-07-14) |
蜷川実花,村上隆,椹木野衣,戸川純,飯沢耕太郎,斉藤環
青土社 ¥ 1,300 (2012-06-27) |
「幸せへのキセキ」観てきました。
製作年度:2011年
原題:WE BOUGHT A ZOO
監督:キャメロン・クロウ
原作:ベンジャミン・ミー
音楽:ヨンシー
出演:マット・デイモン、スカーレット・ヨハンソン、トーマス・ヘイデン・チャーチ、他
まず、原題が「WE BOUGHT A ZOO」なのになぜ「幸せへのキセキ」なのか、まぁ内容にも沿っているし、原題そのままっていうのもどうなのよ、という感じですし、いかにもハートウォーミングな結末が想像しやすい良い題名だとは思うのですが、少し残念でした。原題の方は、観終わってみるとまさに「WE BOUGHT A ZOO!!!」と叫びたくなるような、ぴったりな題名だなあと思いました。
それから、観終わったあと、「マットデイモンと結婚したい!」ってまず思いました(笑) 真面目で頼りがいがあって、なによりも奥さんをあんなにも愛してる人はそうそういないと思う。
愛する妻を亡くした哀しみから立ち直れていないのは、ベンジャミンだけではなかった。思春期の息子ディラン(コリン・フォード)の心は壊れかけていた。娘ロージーはまだ小さく、愛らしく、甘える術を知っていたが、(マギーエリザベスジョーンズ!ものすごくかわいかった!)中学生のディランは寂しさを表現することも、頼ることも、もちろん甘えることもできずひとりで苦しんでいた。
その苦しみが痛いくらいに伝わってきて、もっと優しくしてあげて!ってマットデイモンに言ってあげたくなるくらいでした。が、ベンジャミンもまた、素直になれない息子とどう向き合っていいのかわからずお互いの思いとは裏腹にすれ違っていく。
ある日互いの思いの丈をぶつけあって罵り合い、父は息子の寂しさを理解し、息子もまた父親の苦悩を知った。そのやりとりを見ているだけで号泣してしまいました。(いろんなことが重なりましてね)
ディランと、動物園のお手伝いをしている女の子リリー(エル・ファニング)との淡い恋はとても甘酸っぱく微笑ましいものでしたが、(ディランの心ない本音のひとことに深く傷ついてしまうリリーの表情がとても切なく、そしてかわいかったです)父親の色恋は・・・うーん。要らなかった。
動物飼育員のケリー(スカーレット・ヨハンソン)はめっちゃきれいでかわいくて、この映画には欠かせない存在だとは思うんですけど(実際には存在しないそうです)、お互い尊敬しあい、惹かれ合う、程度に抑えていてほしかったです。まぁ、サービスショットも必要だし、どうしてもって言うならCHUは1回で(笑)
動物園つきの家を買うまでの展開は少し慌ただしくて、でもとてもわかりやすく描かれていました。登場人物は全員善人で、観ていて心が温かくなる映画でした。(嫌われ者のお役所の人もほんとはいい人だと思う)でもちょっといい人がいっぱいすぎたかな。動物園開園の日の来園者がみんな優しすぎるんですもの。(ひねくれててごめんなさい)
あと、マットデイモンのお兄さん役のトーマス・ヘイデンチャーチ、最初はなにこの胡散臭い人は!って思ってたんですけど、最後はすっっごく大好きになりました。あんな人近くにいてくれないだろうか。。(いるわけない)
そして、ラストシーンが素敵でした。
深い悲しみが、美しい思い出に変わった瞬間、だったのかもしれません。
この物語は実話をもとにつくられているそうで、現在もベンジャミン・ミーという人は息子さんと娘さんとイギリスで動物園を営み暮らしているそうです。
BUMP OF CHICKEN
トイズファクトリー ¥ 900 (2012-01-18) |
「ステキな金縛り」観てきました。
失敗が続いて後がない弁護士のエミ(深津絵理)は、ある殺人事件を担当することになる。被告人は犯行が行われたときに自分は金縛りにあっていたので、完璧なアリバイがあると自らの身の潔白を主張。エミはそのアリバイを実証するため、被告人の上に一晩中のしかかっていた幽霊の落ち武者、六兵衛(西田敏行)を証人として法廷に召喚させるが・・・・
(シネマトゥデイ)
製作年度:2010年
監督、脚本:三谷幸喜
出演:深津絵理、西田敏行、阿部寛、竹内結子、中井貴一 他
前日にマジックアワー観て、どーしてもすぐ観たいって思って映画館に行ってきました。笑って泣ける映画だってことで楽しみにしていました。
笑いました。思わず声出して笑っちゃうとこがいくつもありました。今公開中なのでネタバレは自粛しますが。。タクシー運転手の生瀬さんがやばかった!!!思い出し笑いしちゃいますって。あとは中井貴一さんとわんこのシーン。面白かった。会場も笑い声があちこちから聞こえてきました。
でも、うーん。。
ちょっとほろっとはきたけど泣けなかったです。
後半の法廷シーンのドタバタがちょっといやだった。六兵衛が連れていかれちゃったタイミングも中途半端でなぜ?って感じがしたし、草彅くんのシーンも感動できず消化不良な感じが残りました。むしろほろっとさせるシーンはないほうがよかったのかも、なんて思ったり。
お話は完全にフィクションなんだけど、ついこの前小田原城に行ったもんだから、更科六兵衛に親近感が湧いたりした。。けど、幽霊にしては存在感ありすぎかな。阿部寛さんが急死しちゃうのも笑えなかった。
深津絵里さんはほんとにかわいい。アラフォーとはとても思えないかわいさです。マジックアワーでも思ったんですけど、オードリーヘプバーン並みの、後世に残るキュートさだと思いました。
それからチョイ役が豪華すぎ。佐藤浩市さんが「村田大樹」役で出てきたのは嬉しかったなあ。あ、KANさんの良さ(面白さ)があまり出てなかったのが残念でした。エンドロールの「家族写真」はよかったです。
派手なドタバタコメディよりもう少し淡々としたシュールな笑いがあったらいいなあ、とちょっと偉そうですがそう思いました。
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